
遺言について
遺言書は「最終の意思」を確実に伝えるものです
遺言書は、自分が亡くなった後の財産の分け方や処理について、本人の意思を法的に実現するための書類です。
遺言は「自分に関係ない」と考えがちですが、家族構成や財産の状況にかかわらず、残された方々にとって分かりやすい指針を残すことは重要です。日本公証人連合会
遺言の種類
現在、日本の民法上で認められている遺言は次の3種類です。
- 公正証書遺言
公証人が作成し、公証役場で保管・証明される遺言で、最も確実性が高い形式です。 - 自筆証書遺言
遺言者が全文を手書きして作成します。財産目録はパソコン等で作成して添付することも可能になっています。 - 秘密証書遺言
遺言内容を秘密にしたまま形式だけを公証役場で確認する方式です。
いずれも厳格な方式が法律で定められており、方式に従わないと無効となります。録音やビデオなどは遺言とはなりません。
遺言の種類と特徴(比較)
| 項目 | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | 秘密証書遺言 |
|---|---|---|---|
| 作成方法 | 本人が全文を手書きで作成 | 公証人が作成 | 内容を秘密にしたまま公証 |
| パソコン作成 | ❌ 不可(財産目録のみ可) | ⭕ 可能 | ⭕ 可能 |
| 署名・押印 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 証人 | 不要 | 2名必要 | 2名必要 |
| 保管方法 | 本人保管/法務局保管制度 | 公証役場で保管 | 本人保管 |
| 家庭裁判所での検認手続 | 原則必要 | 不要 | 原則必要 |
| 無効リスク | 高い(方式不備が多い) | 低い | 中程度 |
| 費用 | 低い | 内容により高額になることも | 中程度 |
| おすすめ度 | △ | ◎ | △ |
各遺言方式のポイント
自筆証書遺言
- 手軽に作成できますが、方式の不備で無効になるケースが少なくありません
- 法務局の 自筆証書遺言保管制度 を利用することで、紛失や改ざんのリスクを軽減できます
- 内容や形式に不安がある場合は、専門家の確認が重要です
公正証書遺言
- 公証人が作成するため、方式不備による無効の心配がほとんどありません
- 原則として検認が不要で、相続手続きがスムーズです
- 近年は、ビデオ会議システムを利用した手続きが可能となり、外出が難しい方でも作成しやすくなっています
秘密証書遺言
- 内容を秘密にしたまま形式のみ公証します
- 実務上は利用されるケースが少なく、方式ミスのリスクも残ります
- 特別な事情がない限り、他の方式が選ばれることが多いのが実情です
